淫蕩の日々

占卜结果 高潔な精神に垣間見える幼さは、まだケルが成熟しきっていないことを表している。危ういバランスで成り立っているその姿に、だからこそ惹かれた。

昏い衝動は日に日にケルを汚したい欲望へと変わる。そうしてその日、賽は投げられたのだ。
「だ、め……っ」声とは裏腹に、重ねて絡めた両手に抵抗はなかった。吐息が重なるほど顔を近づけると狼狽しながらも瞳を伏せる。確信をもって唇を重ねると、ケルはあっさり中への侵入を許した。口内を嬲りながら、わざと厭らしい手付きで全身を撫であげる。「ぁ……っ、あっ? ……っ、ふ、ぁ」刻まれた快楽を喘ぐ唇は塞がれたまま、淫らな水音だけが耳朶を打つ。「あふっ、んん、ぁ、あぁ」敏感な部分に触れると、たまらず肌を上気させ、浅く熱い呼吸を繰り返すが、唇は離れない。加えて手の動きに合わせ体が淫らに揺れ動く。普段の姿からは考えられない乱れた姿は、何よりも蠱惑的で煽情的だった。
解き放たれた欲望と衝動のままに、ケルを犯そう。隆起する肉棒を前に、ケルが息を呑むのがわかったが、止められる段階はとっくに過ぎていた。なにより、煽ったのはケルなのだから。

仰向けにすると片足をこちらの肩にかけさせ、一息に突き上げる。「……っは……!」一気に最奥に到達した衝撃と突き抜けた快楽で声も上げられずにいるケルへ、肉棒を入口ギリギリの浅いところまで引き戻してから奥まで貫くことを何度も何度も繰り返す。「っあ、やめ、っ……やぁっ、あっ」言葉とは裏腹に中は熱く、きゅうとまとわりついて具合がいい。嬲られ続けるケルを弄ぶように花芯をつまみ、一際強く奥を突いてやると、悲鳴のような甘い声をあげてケルは達した。
こうしてケルを朝まで犯し、朝が来てもなお犯し続けた。

ベッドに体を横たえたケルは激しい疲労感に包まれながら瞼を閉じる。あれだけ滅茶苦茶に犯しておいて、監禁するでなく口止めをされることもなかった。まるでケルが口外しないことを解っているかのようだ。「……っ、ふ……」だが、そうなのかもしれない。脳裏には犯された情景がありありと蘇るのだが、それに続くのは嫌悪ではなく、どうしようもない悦楽だった。加えて思い出しているだけなのにも関わらずケルの呼吸は乱れ、乳首は尖り、下腹部が疼いている。犯されたのに喜んでいる、その事実に気付くのに、そう時間はかからなかった。
それがこの日々の始まりだった。

「もっ、ゃだ……っ」ベッドの上で散々嬲られたケルが大粒の汗を浮かべながらぐったりとしていた。「はっ、あ、ああ」視界を目隠しによって遮られ、次に何をされるかわからない緊張はケルの感度を大幅に高めているらしい。軽く触れるどころか、衣擦れだけで達するような有り様だ。そんな状態で犯したらどうなるのだろう。「ぁっ、ぃやあ」蜜壺に指を挿れると、昂りきった体がガクガクと震えだす。犯される前から何度も達するケルの嬌声は、今まで聞いたことのないほど熱く乱れていた。
「っは、あぁ……またイっちゃう……」うわ言のように漏れた声には悦びが滲み、かつてのような拒絶の色はどこにもない。ケルが快楽に溺れはじめているのは明白だった。
そこから調教の日々は過熱していく。

「んっ、あぁ♡」気付けば指が絡み合うことが増えた。毎日潰れるまで犯しているというのに、そこだけは恋人にように優しく絡み、温かな熱を交換しあっている。だが別に嫌ではない。だから互いに解かないし、離れない。「も、だめっ……♡」ケルが達することを伝えるように握り合う。調教と開発しきった体の快楽は反射にも似ている。だが、この指だけは今のありようを映す鏡のように素直だった。

「あっ♡、んぁっ、やんっ」ついに胸が手のひらから零れるようになった。成長しているとは思っていたが、目に見える形で自覚する程とは思っていなかった。「ひぁっ、そこぉ……ん、んん、あぁ」変わったのは胸だけではない。繰り返し刻まれる快楽によって、二つの孔は肉棒を咥えこむだけで達するどころか、安堵すら感じている。貫かれている今でさえ挿して、犯して、満たして欲しいとひくつく有様だ。「イ、くっ……!」外も内も随分淫らに変わった。だがそれでいいのだとケルは受け入れ始めていた。より快楽を享受するための変化は、犯される喜びが増えることなのだから。
「まだ、たりない……っ♡もっとぉ、おか、してぇ……♡♡♡」それは紛れもなく、ケルの本心から零れた言葉だった。
ケルが身も心も堕ちたという確信は、快楽に蕩けた声、昂りを締め上げる肢体、その現状に陶酔しきっている瞳、すべてが表していた。

「またおっきく、なったぁ…♡」騎乗位で跨ったケルが挑発的に自身の腹部を指でなぞって煽る。そんな煽情的になったところで、突いて律動を刻めば簡単に屈してしまうのに強がっている姿が可愛らしい。「あっ♡あぁ♡」案の定よがり狂う痴態を晒しながらも「孕ませて」という言葉を聞き逃さなかった。望み通り何度でも精を放ち、零れぬように栓をする。「…おっき、ぃ……♡」くずおれる体を抱きとめながら、最奥に精を放てば、ケルその全てを呑み込んだ。
夜明けが近いベッドの上で、肉棒に貫かれながらまどろむのがケルは一番好きだ。抱き潰されたと言っても過言ではない疲労感でさえ心地よい。汗と白濁液に全身を濡らし、もう指先一つ動かす体力も残っていないはずなのに、蜜壺は関係なくひくつき、緩やかな快楽をケルに送り込む。「っ……すきぃ……♡」それが何に対してなのかはケルにはわからなかった。気付けば唇を奪われ、舌を掬われ、静かな部屋にまた卑猥な水音が響きだす。「あぁっ、はっ♡あぁぁあん♡」夜通し犯され、刻みこまれる快楽。それを享受する日々は、ケルの体だけでなく心も間違いなく満たしていた。

朝。ベッドの上で組み敷かれたケルが頬を染め、潤んだ瞳で切なそうに呟く。
「おかしくなっちゃう……」
どれだけ体と心を快楽に堕としても失われぬ初々しさに思わず口付けを落とし、舌を絡める。自分だけを求め、支配されることを望んだ可愛い宝物。
さあ今日も、ケルと愛しく淫らな時間を過ごそう。


2023/03/20

きみを僕だけのものに堕とす。【2022/09/04】遊んでくれてありがとう。色々増やしたり直したりしました。
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翠珠@midoridama1

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