手傷を負う - 大家的占卜结果


ルイは利き手を刻まれた。
「あぐ……ぎ!?」尚も抵抗の意志を見せたため、利き手をより痛ぶられる。

少しして、責めが止まる。
ごきりと身体が壊れなければ鳴らない音がした。
もはやルイの肢体は戦闘はおろか、逃げることも敵わないほど破壊されてしまった。
特に利き手は、赤々とした塊が覗くばかりで、二度と以前のように動けないことは明らかだ。
「……」と痛みで気絶と覚醒を繰り返すルイの姿に満足したのか、トドメは刺されずその場に放られた。

瞼を開けていられなくなり、視界が閉ざされた。致命傷を負った身体が解けていくような、地面の更に下へ染み込んでいくような感覚が全身へ広がっている。「最後に会いたかったな」薄らぐ思考でぼんやりと考えるが、それも霧散していった。ふと、下へ落ちていく感覚が上書きされた。誰かに抱えられているのだろうか。随分と聞き慣れた声が耳へ届いた。会えた。最後に会いに来てくれたのだ。ルイは満足気に笑むと、今度こそ身体から全ての力を手放した。
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