冬森

佐々木小次郎様のご遺体は、海の色を一滴混ぜた硝子の棺の中へ。
太陽に愛された向日葵を敷き詰め、白い烏の羽根と星屑のコサージュを傍らに。
永久に美しくお眠りくださいまし。

泥努様のご遺体は、海の色を一滴混ぜた硝子の棺の中へ。
百万の赤い薔薇を敷き詰め、バジリスクの牙と月の音色のオルゴールを傍らに。
永久に美しくお眠りくださいまし。

凧葉様のご遺体は、徐々に色が抜けていく硝子の棺の中へ。
太陽に愛された向日葵を敷き詰め、レースのリボンと雪の結晶の栞を傍らに。
永久に美しくお眠りくださいまし。

異常な泥タコは
「受の血を舐めないと受が本当に存在しているのか信じられなくなった」攻めと
「攻が何をしても愛の言葉をかけ続ける」受け。
『今日も大好きな君と。』

異常な泥凧は
「受が目の届くところにいないと不安になる」攻めと
「攻の発した言葉の全てが愛しく全て覚えている」受け。
『ならばもう、いっそ忘れて。』